認知症を患った人は、人が変わったようになってしまうことも多いです。
家族の顔を忘れてしまう、お金を盗まれたと言う、食事をしているのに何も食べてない、と言い張るなど、子どものようになってしまうこともあります。
そのような症状は認知症のせいなのですが、介護をする方はそうと分かっていてもイライラしたり、感情的になってしまったりすることが多いです。
しかし、認知症の介護においては、認知症の人を叱ったり、説明をしたりしても通用しません。
説明をされても理解できず、かえって意固地になって怒り出したり、口をきかなくなってしまったりします。
介護をする人はなるべく平常心で穏やかにゆっくりと話をするように心がけましょう。
怒鳴ったり、指摘をするなど詰め寄ったりするような態度を取らないことが大切です。
相手のプライドを傷つけないようにすることも大切なので、言うことに対して否定をしないようにしましょう。
また、認知症の症状を悪化させないためにも、孤独にさせないことが大切です。
認知症の家族と同居している場合は、時々話しかけたり、一緒に歌を歌ったりすることも効果があります。
デイサービスなど、他の人と交流できる時間を作るという方法もあります。
さらに、生活のペースや環境をなるべく変えないということも必要です。
環境や生活のペースがいきなりがらりと変わると、認知症を悪化させる可能性があるので注意しましょう。
認知症の人を介護する際に大切なことは、その人の気持ちに寄り添うことです。
信頼関係を築くことで、認知症の人は安心します。
正しいことを教えるのではなく、どうしたら相手を不安にさせずにすむか、円満な関係が保てるか、といったことを考えましょう。